選挙雑感

小泉さんが勝ちました。勝つと思ってたけどここまで圧勝するとは思ってなかった。与党で三分の二て(笑)。ま日本人のバランス感覚からして次の参議院選挙では民主党は負けないでしょう。というのも、世界史的にも帝国がスペイン→ブリテンアメリカと遷位してきてアメリカの終わりの始まりが次第に明らかになりつつある(帝国を支える「理念」とコンシステントに振る舞うことが不可能になってきた)ものの次がまだ定まっていないという状況では、プレイヤーとして主体的に世界史に関わることがトラウマとなっている日本としてはとうぶんアメリカのケツの穴を舐めつづけるしかないわけで*1、その際に、ストッパーとして憲法9条を使えなければアメリカがあちこち侵略するときに韓国軍みたいにいいように使われて被侵略側に憎まれる事は目に見えている。日本の庶民だって馬鹿じゃないんだから(第二次大戦後一貫して安全保障に対して正しい解を選挙で出してきたと思う)歴史のこの時点での憲法改正は好まず、与党に参議院でも三分の二の議席がいくような事には間違ってもしないでしょう。民主党は今回の惨敗から学んで、次はちゃんと顧客(国民のマジョリティ)に届くように、小泉さんの手法を取り入れて劇場型選挙を頑張って頂きたい。ワンフレーズ政治とかいう批判はタメにするもの。民主主義国のトップに、伝えたいことを短い言葉で国民に伝え説得するスキルが要求されるのは当然のことです。このへんはアメリカを見習うべし。
ところで私は実は「空気」を読めるタイプなので*2解散を発表した直後の時点で「自民党執行部が反対票投じた人を全員非公認にして対立候補を立てられれば、必然的に郵政3事業民営化が焦点になるだろから小泉さんけっこう勝てるんじゃないのかしらん(この文脈だと民主党も反対派になるし)」と書いてますが、解散から世論調査の結果が出るまではマスコミは「保守分裂で民主党漁夫の利」という図式で一色だったように記憶します。(それはおろか選挙のプロであるはずの亀井静香さんをはじめとする保守政党の保守派議員ですらそう読んで「解散できない」と主張していた。)中央で政局を読んでるだけの人々が如何に国民の意識から乖離しているのか、いかにマスコミの分析というのが過去のデータを単純に未来に解析的に延長しただけのいいかげんなものなのか、というのがあらためて浮き彫りになったといえるでしょう。
と如何にもマスコミ典型風な当たり障りのない何も言ってない表現で文章を終える。(この後どうなるかなんて全く分からんわい。)
(追記:書き忘れてたが今回投票はしていない。在外投票3ヶ月前に登録とかでいっつも忘れてしまう。以前の記事から明らかとは思うがいちおうフェアネスのために書いとくと、投票できてたら比例も小選挙区自民党だったとおもう。将来「今回の選挙で小泉に投票した連中は愚かだった」と歴史の評価が固まったとしたら笑ってやってくださいな。)


*1:非常にどうでもいいが、「ケツ穴」表現は最近宮台真司に多用されているが私のはそれを真似したものではなく彼より先に使っている、という点を主張しておきたい(あー本当にどうでもいい)

*2:中学入学直前の引越を最後とするまで転校生時代が長かったので、日本の小学生として空気が読める読めないは文字通り生死を分ける最重要のスキルでした。最後の転校の前の時期に読んだ山本七平「空気の研究」の影響もあり、その後「読めるけどあえて読まない」という路線に転向。