WMAPの新しい結果

シリーズ続き〔
こういう事を書いたすぐ後に更新してみるw
 ヨーロッパの大学の良い所は日本みたいに蛸壺化してなくて、つまり弦理論屋・現象論屋・実験屋・宇宙屋がバラバラにやってなくて交流が盛んであるところである。ここワルシャワでも素粒子論のセミナー、素粒子・宇宙ジョイントセミナー、物理学科全体のコロキウム、素粒子の理論屋と実験屋のジョイントセミナーが毎週ある。そんなにあっていつ研究するのかって?年の三分の一ぐらいあるオフの時期は全くセミナーも授業もなしで研究し放題だ。欧州的メリハリ。
 で、早速今日の素粒子論屋と宇宙屋のジョイントセミナーで、急遽宇宙屋さんによる WMAP の3年結果の紹介があった(今週は世界中の研究室で紹介されてそうだなw)。ちょうどムカノフさんがミュンヘンから来てて、本当か誇張かしらんが「スペクトラルインデックスが1より有意に小さいのがインフレーションの一般的な予言であるという点、俺が連中にこれに注目しろ、これに力点を置けって言ったんだ」と自慢していたw 木曜のコロキウムで話すらしいから楽しみ。集中講義は来週でもう日本に戻ってるのが残念だ(日本に戻って一週間はおくさんと生活の立ち上げ)。
 なんか1年結果の、ピークのとこの飛び離れた点は綺麗にならされたけど、左の方の2つの離れた点はそのまんま残ってますね。何なんざんしょ。
 1時間のトークではあまり細かいとこまではカヴァーされなかったけど、結局素粒子屋的には  w=-0.97+0.07-0.09 n_s=0.951+0.015-0.019 が注目点なんすかね。前者は quintessence がますますいらなくなる、後者はインフレーションを強く示唆しているちゅーことで。 {}^7Li はどーなんすかね、まだあんましシリアスではないように見えるが。
 というか WMAP て遙か月の彼方、第2ラグランジュ点に居るのね(前も聞いたことあると思うが忘れてた)。ガンダムで言えばア・バオア・クーのあるジオン公国の本拠地、サイド3ですな(;´Д`)ハァハァ ←これが一番かきたかったw