周恩来の「日本観」

毎日新聞岩見隆夫の近聞遠見、いつもは「黙ってろ老害じじい」と腹が立つ事も多いのだが、今日のは面白かった。
 というかそっから引用されてる事実が面白かった。以下孫引き

 中国の日本認識を知る一つの手がかりは、34年前、日中国交正常化のころの周恩来首相(以下、周)の発言にある。周は前年、中国を2度極秘訪問したキッシンジャー米大統領補佐官と通算14回も会談を重ねた。71年10月22日、人民大会堂での会談で、周が、
 「では、日本について議論を始めましょう」
 と促す場面がある。(「周恩来 キッシンジャー機密会談録」04年、岩波書店刊)
 周は日本経済の発展がいかに海外に矛盾を与えるかを延々と述べたあと、キ補佐官の見解を求めた。以下、2人のやりとり――。
 キ「ホワイトハウスの見解だが、中国と日本を対比すると、中国には伝統に由来する普遍的な視点がある。しかし、日本の視点は偏狭だ」
 周「彼らはより偏狭で、それも奇妙です。島国の集団だ」
 キ「日本人の社会はとても特異で、それゆえ、日本人は唐突に爆発的な変化を遂げることができる。彼らは封建制度から天皇崇拝へ2、3年で移行した。天皇崇拝から民主主義へ3カ月で移行した」
 周「いまや彼らは再び、天皇崇拝へ逆戻りしようとしている。天皇に会われたことがあるか」
 キ「ええ、(天皇の訪欧途上の)アラスカで」
 周「とても複雑な人物ですね」
 キ「とても複雑な人物で、真に心からの会話ではなかった」
 日本の特異性について、さらに2人のやりとりが続き、共通認識を確認し合った。日本の核武装でも、
 キ「非常に迅速に作る能力を持っている」
 周「あり得ることだ」
 と息を合わせた。
 「日本はアメリカの制御がなければ暴れ馬だ。いたるところでです」
 とも周は述べている。

 いろんな意味で良くも悪くもそういうとこあるかも日本、と思ったり


追記:「周恩来・キッシンジャー機密会談録」@Amazon