近況報告

 先週木曜日北海道へ。朝まで用意して金曜日セミナー。*1
 その後かわもとさんと色々ぎろん。僕がおもしろいと思ってる事と将来色々繋がりそうなネタを仕入れる。勉強してみる。
 18時から飲み会。M1の方々が美味しい鍋を用意して下さって感激。24時ぐらいまで飲み。某団塊の世代まっただ中のせんせいに昔の話など聞く。
 「テロは正しいと思ってた」「人殺さないと世の中変わらないと思ってた」スゲエwwww その後紆余曲折の末「人生の意味というのは自分で定義したものに則っていくしかないのだ」という哲学に至る。我々の世代ではこれがデフォだと思うがこれに至るまでに色々と葛藤があるというのが世相なんですな。僕が学部生の頃耽読していた中野翠さんがたしか「連合赤軍浅間山荘事件が決定的だった。これは決して特異な一部の人間のやった事ではなく自己否定、自己批判、総括の行き着く先は必然的にこれなのだ。個人の小さな幸せを否定して大義への献身を要求する思想は結局これに行き着くのだ。個人の小さな幸せからはじめないといかんのだ、と思うに至った」というような事を書いてたが、まったく同じ事を仰っていた。その他いろいろ「アメリカや欧州の団塊の世代の左翼と違って日本はまるで成果がない*2」「団塊の世代が世に出たのは高度経済成長が終わった後であり、欧州の労働運動みたいに安定的に低成長して繁栄の果実を分け合うみたいな方向性も出せずに体制を何も変えられずに今の悲惨極まる労働状況を作り出したのは駄目じゃね?」みたいなかねがね思ってた事をぶつけてみたり。
 あと子供が芸大に入ったんだがサイエンスと違ってまったくのデタラメで依るべきディシプリンがまるでない(素粒子論ならとりあえずまず全員場の量子論を理解してあとはぼちぼち、とか分野ごとにありますよね?)。たいへん。卒業までに半分ぐらいドロップアウトする。うちの子も(ry とかいう話とか色々おもろかった。
超楽しく有意義な北海道行きであった。
 土曜日は北大構内を散策。獣医学部まで歩き記念写真を撮ってきた。時間があればあとから貼るかも。「ここでハムテルや二階堂が勉強したんだなぁ」と思うと感慨もひとしおであった。残念ながら菱沼さんには会えませんですた(´・ω・`)
 週末〜月曜の連休は風邪で寝込む。
 火曜はまっつぉ到着。5年越しの研究がようやく日の目をみるぜ。ピアノ部は今週はお休み。
 昨日水曜日は第一回ホップ部。ビールでホップを摂取しつつホップ代数の格子ゲージ理論への応用を探る。顧問は浅川君。
 あと黒木さんと前日の成果をもとに物理的解釈を深めるために議論。今日も議論。
 あと今週中に仕上げなければならない計算とか原稿とかがあるがまぁ忙しいのは幸せな事だと思うのでがんがる。


*1:全くの余談だが、夜おきて準備してるとき寂しくないようにつけてたTVに映ってたモギケンの番組(いつもはモギケンの顔が映るだけで消してたので見たのは今回が初めて)で出てたMITのコンピュータのインターフェースかなんかの日本人の先生(←関係ないがなんでポスドクが居ないのだろうか、分野の特性?)、前書いた「寛容が独創を育む」の真逆の雰囲気だったがあんなんでいいのか?プレゼンや院生との議論を聞く限りずいぶん深みのないトリヴィアルでアットランダムな事をやってるように見えたが、あれはTVなんか見てるような馬鹿な連中のレヴェルにあわせてとりわけそういう部分を見せてた、という事なのだろうか。それかいわゆるハードサイエンスとテクノロジーの価値観の違いで、あれはあれで素晴らしい成果を挙げるための道である、という事なのかな。ちょっとわからない。

*2:アメリカはヴェトナム反戦。欧州は中距離核全廃と環境問題(例えばボンにいたとき聞いた話ではライン河が二階建ての家ぐらいの高さの洗剤の泡が溜まってるような死の河になってたのが今のような綺麗な河になったりとか)という目に見える成果を挙げている。