座標と運動量の不確定性

なんかもうすっかりついったらーとたんぶららーになってはてな記法も忘れてしまってますが、ついったでつぶやくにはちょっと長くなりそうなのでこちらで。


量子力学の座標と運動量の不確定性ってあるじゃないですか。これは座標と運動量の演算子の交換関係から導かれますよね。いっぽう場の量子論においては座標は演算子ではなくただの数に引きずり落とされて、座標と運動量の不確定性関係は波束を用いて理解される。したがって量子力学における不確定性関係と場の量子論における不確定性関係はまったく本質的に別のものである。*1


と学部4年生のときに場の量子論の勉強を始めてから20年近くそう思っていました。ところが、量子力学の講義をやることになってノートを作ってたら実は両者はまったく同じものを別の書き方をしているだけである、ということに思い至りました。


すごいスッキリしたのでノートのPDFを置いときます。ノートでは直接は場の理論に言及してませんが*2 1.13節以降をよめば分かる人には分かるはず。たぶん。よく分かんなかったらコメント欄かツイッターでお伝え下さい。

*1:量子力学においても時間はただの数だから、時間とエネルギーの不確定性は波束で理解される。相対論に行くためには座標と時間は同じものでなければならないけれども、場の量子論においては、座標が演算子からただの数に引きずり落とされて時間と同じ扱いになることで、両者が同等になっている。

*2:付録Bで言及しました。v0.25